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○ミニノートパソコン(ネットブック)プチカスタマイズ奮闘記(その1)今、UMPCは買い時か?
前回、2009年に登場するミニノートパソコン(UMPC)のスペックは、それなりに進歩するものの、SSDの大容量化を我慢できれば、「しまった!もう少し待っていればよかった!」とすごーく後悔するほど酷い状態にはならないだろうと予想しました。
というわけで、早速欲しいUMPCをチェック!
選定の基準としては、
1.重さは約1kg。出来るだけ軽く、かさばらないこと。
2・記憶装置は、ハードディスクに比べ、高速かつ壊れにくいといわれるSSDを、出来るだけ大容量で搭載していること。
3.駆動時間は、外で使用することを考え、出来る限りバッテリーで長時間駆動できること。
4.画面サイズは、8.9~10.2インチ程度。
5.OSは、Windows Vistaだと重たくて起動時間が長くなりそうなので、WindowsXP。
6.メモリは、WindowsXPであることを踏まえ、1GB以上。
7.キーボードは、ちゃんとブラインドタッチができるサイズであり、変則的な配置になっていないこと。
こんなところでしょうか。
最初に、過去に3回の購入実績(自分以外のために買ったものを含む)があり、それなりに信用を置いているデル・コンピュータをチェック。
UMPC市場では結構後発になり、遅れをとってしまったデルですが、それを取りもどすべく市場に投入したのが「Inspiron Mini 9」。
8.9インチ液晶を備え、丸みを帯びたデザインは女性にも人気が出そうな感じ。店頭でも確認しましたが、初代EeePCなどがおもちゃっぽい感じであるのに比べ、しっかりとした作りで好感を持てました。
しかし・・・とにかく日本語のキーボードが打ちにくい。右手下側に位置するキーは、1つ1つのキーが小さく、間隔が狭いので、絶対打ち間違えます。また、エンターキーと右シフトキーの位置も微妙。店頭で試してみましたが、我慢できませんでした。
・・・というわけで却下。
次に、現在使用しているヒューレット・パッカード(HP)のUMPC「Mini1000」をチェック。外側の特徴的なZEN-design"uzu"(渦)は個人的に微妙でしたが、ふたを開けた内側はスタイリッシュで格好よく、10.2インチの液晶も大きくてよいです。キーボードも(たぶん)標準のキー配列なので、打ちやすくGOOD。ただ、残念なことに、Windows Vistaを搭載しているため、起動が他のUMPCに比べて遅い。外で、必要なときにささっとネット検索!という使い方をしたいと思っているので、起動はできるだけ早いほうがベスト。
バッテリーの持ちも、カタログ値で3.5時間なので、実際に使用すると2時間強といったところでしょうか。少々物足りない感じです。
・・・というわけで却下。
やっぱり、巷でヒットを飛ばしているASUSのEeePCシリーズが妥当なところでしょうか。ユーザーが多い分、検索するとたくさんEeePCのチューンUPに関するサイトがヒットしますし(笑)。
また、EeePCシリーズはバッテリーの持ちがよいところもいいですね。カタログ値でEee PC 900-Xは4.3時間、Eee PC 901-Xにいたっては、8.3時間です。
ACERのASPIRE ONE等も眺めてみましたが、EeePCシリーズと比べて、可もなく、不可もなくといった感じを受けました。バッテリーの持ちがHPと同等レベルであることを考えると、気持ちはEeePCシリーズに流れていきます。
そんななか、昨年秋に発売されたEeePC S101を見つけました。
(参考記事)Ascii.jp「Eee PC S101に心底惚れたワケ」
重さが1.06kgと軽量であるにもかかわらず、10.2インチワイド液晶を備え、またバッテリーの持ちもカタログ値で4.6時間とかなりの長め。その他のスペックは他のUMPCと同等ですが、一番の違いは、持っていると自慢したくなりそうな高級感溢れるスタイリッシュな外観と、かばんにすっぽりと入りそうなスリムな形。そして独自に開発されたという超高速の起動時間です。
外蓋の色は、ブラウン、シャンパン、グラファイトの3種類。年末に限定でピンクモデルも出ました。どれも格好よく、デザイン家電のような色合い。ヒンジ部分に埋め込まれたスワロフスキーが輝いています(笑)。
起動時間は、実際に電源ボタンを押してデスクトップが表示されるまでの時間を計ったところ、約20秒。隣にあったEee PC 901-Xは約30秒でしたので、10秒も早いことにびっくり。
どのスペックを取ってみても、これ以上バランスのとれた機種は今のところ見つかりません。S121という画面が12インチのモデルが海外ではもう発売されているようですが、これ以上本体サイズが大きくなっても、かさばるだけなので、S101で十分。
もう、これに決まりでしょう!
・・・と思って値段をずっとチェックしていたのですが、SSD16GB、メモリ1GBモデルで巷の店頭価格は約65,000円。メモリを2GBにアップグレードしちゃうと7万円が目前という高価格です。(ネットショップなど、一部の店では5万円台で売っているところも見つけはしましたが、少々サポート体制に不安があり、却下。)
うーむ。これでは「低」価格パソコンではないなぁ。あともう少し上乗せすればぜんぜん上のランクのノートパソコンが買えてしまう値段。現に、私が今使用しているノートパソコンも、アウトレットで7万円弱だったと記憶しています。
・・・悩みながら、「このUMPCを買いたいんだけど~」と店頭で妻にスペックのよさを披露しながら、購入相談。すると、妻は「別にそんなに格好いいとは思わないけど?サイズが大きいし、指紋がついてあまり綺麗とは思えないよ。起動時間だって、たったの10秒程度の違いじゃない。それで万単位で値段が違うんだったら別のUMPCのほうがお得。画面もなんか表示が薄くてそんなに綺麗じゃないし。」
むむむ?確かに、店頭に展示されているシャンパン色以外のサンプル機は、付いた指紋がかなり目立っていてちょっと綺麗じゃないかも・・・。
また、同じ重さだったら大きい画面サイズのほうが絶対いいと思い込んでいましたが、S101は薄いのですが、横幅は10.2インチ分あるので、周りの8.9インチUMPCのほうがサイズ的には小さいものも結構ありました。
起動時間も秒単位の違いですし、ネットで調べた中には、「使っているうちに起動時間が遅くなった」とか「SSDを交換したら完全に遅くなった」(どうやら、ASUSの独自技術が災いして、標準搭載のSSD以外では、この高速性は失われるようです。)といった記事があったことが脳裏に浮かびました。
そして、液晶表示も、確かに薄めな感じです。これはEeePCシリーズ全てに共通するようですが、バッテリーを持たせるための工夫なのでしょうか。
気持ちが大きくEeePC S101に傾いていただけに、果てさて、どうしたものか・・・。
妻にお勧めUMPCを聞いてみると、最初に調べて却下したデルのInspiron Mini 9とのこと。丸みを帯びていているデザインがよく、また液晶も明るくて綺麗とのこと。
先ほどまでは、キーボードへの不満があったために、それ以外のところはほとんど何も見ていなかったのですが、確かに、液晶は光沢のあるグレア液晶を採用していることも手伝い、他のUMPCと比べ、群を抜いて綺麗かつ明るく見えます。蛍光灯などの写りこみが気になる点ではありますが、小さい画面であるがゆえに、明るさは結構重要なポイントかも。
また、丸みを帯びたデザインは、8.9インチという小さい画面サイズであることも手伝い、EeePC S101に比べると、S101のほうが薄いものの、コンパクト感ではデルのほうが上に感じます。さらにしっかりした作りで、丈夫な印象を受けました。
重さは、約1.04kg。ACアダプターとコードも携帯電話の充電器のように一体となっており、軽量かつコンパクトで、一緒に持ち運べそうなのが好印象です。
バッテリーの持ちはカタログ値で約3.7時間。まずまずといったところでしょうか。
うーん、あとはやっぱりキーボードなんだよなぁ。
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○ミニノートパソコン(ネットブック)プチカスタマイズ奮闘記(その3)Inspiron Mini 9(英語キーボード)が欲しい
2009年2月16日